こんにちは!千葉市若葉区の当ピアノ教室では、感染予防を徹底して対面レッスンしています感染予防対策について
ピアノをはじめ、楽器の習得のためには自宅練習が欠かせません。
保護者のみなさんは、お子さんが自ら練習するのを望んでおられると思います。
今日は、私から保護者のみなさんへお願いしたいことをお伝えします。
それは「練習しやすくなる接し方をしてください」というお願いです。
先日、こんなことがありました。
Yちゃん(小1)のお母さまは、当教室入会以前にYちゃんが習っていた先生に「お子さんの練習をみてあげてくださいね」と言われたそうです。
私はお母さまが練習に関与しておられるのを感じて「Yちゃんはお母さんに何の音かききますか?」と尋ねました。
「はい…」
「ひとりで楽譜を読めるように指導しますから、今後はきかれても答えを与えず【自分で考えて】とおっしゃってください。
Yちゃんは今、困っているのかもしれません。何を困っているのか私が把握します。」
そうお話ししたあと、Yちゃんのお母さまからメッセージをいただきました。
以下その抜粋です。
「先生、実はYは私に分からないことをきいてきたことなど、一度もありませんでした。
なぜならYがきく前に私が全て教えていたからです。
ヘ音記号の音は読めません。♯も♭も知らず、リズムも理解していません。
先生の所に来て【出された課題は1週間でしっかりできるようにしなきゃ】と私が勝手に思い込み、
練習中最初から最後までずっと横にいて一所懸命教えていました…
つまりひとりで練習したことがありません。
~~~これからはあれこれ教えず、見守るというか、応援していこうと思うのですが、そういった認識でよろしいでしょうか?
私が教えてしまえば、ひとりで練習するより当然は早く弾けるようになります。
ただ、今回気づいたのは私が教えてしまうと楽譜を自分で読めるようにならない気がします。
親があれこれ教えない方が最終的に早く上達するような気がしてきました。
先生、練習はひとりでした方がいいか、少しは親が教えた方がいいか、教えてください。」
このメッセージをいただき、私は「練習について」入会時に丁寧にお伝えしなかったことを反省しました。
以下、返信の抜粋です。
「お母さまがYちゃんにつきっきりで練習させていたのはなぜでしょう。
Yちゃんが疑問を持つ前に答えを与えていたのはなぜですか?
私はYちゃんが体験レッスンの時に読譜を習っていないとお聞きしていましたので、読めない状態を想定していました。
その割に弾けているので、お母さまが教えておられると想像しました。
お母さまに練習をお願いする講師もいますが、私は違います。
読譜できないのはYちゃんの問題です。
Yちゃんの問題をお母さまが引き取って、自分の問題にされたのではないでしょうか?~~~
【弾けない娘を見るのは辛い】【読めない子だと先生に思われたくない】
【弾けないのは親がしっかり見てやらないからだと思われたくない】
私自身も子育て中に持っていた感情です。
Yちゃんのお母様のお気持ちは想像できます。
しかし、何のためにピアノを習い練習するのか…
そこに立ち戻って考えたとき、親がついて練習させることで生じる問題に至ります。
「ママ~わかんない!おしえて!」「それは〇〇よ」と答えを与えてもらえると、お子さんは困る前に簡単に答えが見つかります。
それは答えだけですから、答えにつながる道筋をさがすこと、つまり自分で考える力は養われません。
そしてレッスンで弾けないと「だって、ママが~と言ったから…」
弾けないのをお母さんのせいにしてしまいます。
「あら?習っているのはだれかしら?」
私はレッスンで教えていない内容は宿題にはしません。
忘れたときに思い出すためのヒントや手がかりは、テキストやノートに書いてあります。
「あれ?なんだっけ?どうしよう」と考え、手がかりをさがせたら「そうだった!」と見つけられます。
「正当に困る」これはどんな学びにも大切だと思います。
お子さんが困る場面は、学ぶチャンスでもあるからです。
では、保護者のみなさまは自宅練習にどう関わったらよいのでしょうか。
小学校低学年までのお子さんは、練習を習慣化するために保護者のみなさんに手助けしていただく必要があります。
そこでやってしまいがちなのが「練習させようとする声かけ」です。
「練習したの⁈」「早く練習しなさい!」
これらにお子さんから返ってくる言葉は「今やろうと思ったのに…」
「お母さんの言い方が悪いからやる気がなくなった」など負の感情を伴うものです。
これを続けていても自ら練習するようにはなりません。
良好な親子関係の築きにもつながりません。
では、こんな言葉かけならどうでしょう。
「今日はピアノの練習を何時くらいにしようか考えているかな?」
「5時くらい」「そうなのね。考えているのね。よかった!」
ピアノを練習しようと考えていると確かめられると、落ち着いて見守れます。
そして5時になり、お子さんが取りかかれたら家事をしながら聴いてください。
間違いに気づいても弾いているだけで良しとしましょう。
「わかんない!おしえて」と言われたら
「あら、分からないのね。先生とやったことを思い出してみて」
「やっぱりわかんないもん!」
「考えても分からないのね。では分からないところにしるしを書いておいたら?先生に伝えられるよ」
これらの言葉かけは練習しやすい環境のひとつとなります。
「あなたの練習を大切に思っているよ」
「練習できるように見守っているからね」というメッセージになります。
練習し終わったら「今日はあなたのピアノが聴けてよかった」と伝えてください。
その言葉は「あなたがピアノを弾くと、家に音楽があって家族は嬉しいです」というメッセージになります。
お子さんが明日も練習しようする「やる気の芽」に陽の光・水・栄養を与えます。
では「5時よ」と声をかけてもとりかからない場合、一向に始める気配のない場合にはどうしたらよいでしょう。
「練習すると言ったのに何故やらないの!?」これは禁句です。
「私が練習させなくちゃ!」という思いから離れましょう。
何か伝えるとしたら「今日はピアノが聴けなくて残念」
楽器習得には上達と共に「自立」という目標があります。
そうです!ピアノを練習できる子は自立へ歩む子です!
保護者のみなさんにお願いします。
どうぞ練習しやすくなる声かけで接してください。
「練習を予定している?」「あなたのピアノの音を聴きたいな」
これはお子さんを「尊重する接し方」です。
次回は「お家でピアノ練習を習慣にするために~先生といっしょに考えていこうね」
【Yちゃん(小1)とのやりとり】をご紹介します。
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